山口商工会議所

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2024.01.10 その他

新春互礼会~来賓、会議所関係が集い、新しい年の飛躍を誓う~

〇令和6年1月5日(金)18時から、山口グランドホテル2階レディアンスホールにおいて、新春互礼会を開催しました。

最初に、先日の能登半島地震でお亡くなりになられた方に対し、黙祷を捧げ、主催者を代表して河野会頭から「新型コロナウィルスの感染症法上の分類が5類に移行し、経済活動が正常化の方向に進展しました。インバウンドの増加や個人消費の回復も見られましたが、市場構造の変化や消費の片寄りにより、未だにコロナ前の水準に、戻っていない企業も多い状況です。さらには『ゼロゼロ融資』の返済に伴う企業倒産が増加、8年ぶりの高い水準になっています。アフターコロナの経済は『光』と『影』が入り混じっており、原材料高やエネルギー価格の上昇、防衛的な賃上げなどが中小企業や小規模事業者の経営の足かせとなっています。
当所では昨年8月、実態調査をもとに地元行政に対し緊急要望を行い、実体経済の厳しさを訴えました。特に要請の多かった『人材確保対策』において、山口市の迅速な対応に感謝申し上げます。また、昨年11月29日に国会にて『2023年度補正予算』が成立し、総合経済対策が組み込まれました。これを受け、具体的な経済対策が山口市議会で補正予算として成立しました。これにより、われわれは、中小企業、小規模事業者の人手不足の克服、生産性向上や成長支援など、踏み込んだ支援を進められることになり、関係の皆様に心から感謝いたします。
昨年末の内閣府の発表によれば、日本の2022年の1人あたり名目GDPが、イタリアに抜かれてG7で最下位となりました。このニュースには大変驚きました。これは円安の影響だけでなく、長期的な日本の成長力の低迷を示唆するからです。国力の低下が現実のものとなる中、焦点は企業の『資金繰り支援』から『新陳代謝』を促す事業再生や生産性向上をどう具体化するかに、移ります。中小企業では『物価高分』と『賃上げ分』を価格転嫁しようとしても、なかなか進まない実態があります。一つには、競合する企業の数が多すぎのではないでしょうか。
これはあくまで私見ですが、地域内や同業種同士のM&Aが進めば、過当競争も自ずと減るでしょう。その効果で企業のスリム化が進めば、生産性も向上し人材不足も落ち着き、成長分野への投資や人材シフトが進むでしょう。これに加え、M&Aに関するさらなる『補助制度』や『税制優遇措置』が導入されれば、経営者が創意工夫し、投資に前向きになるのではないでしょうか。M&Aは簡単な事ではありませんが、人口減を乗り越え、賃金と物価がバランスよく上がる好循環につなげていく上での、一つの切り札になるのではと思っております。」と挨拶がありました。

次いで、伊藤市長から「本市におきましては、第二次山口市総合計画後期基本計画のもと、「ずっと元気な山口」の実現に向けたまちづくりを全力で推進しており、迎えた新年も、市民や地域、企業の皆様とともに、その取組を更に進め、辰年にふさわしい、進化を成し遂げる年にしてまいりたいと考えております。
そのためには、まずは、物価高騰の影響から市民の皆様の暮らしや地域経済を守るため、事業者や生活者の皆様へ、きめ細やかな支援を行うと同時に、若者の地元雇用の促進や多様な働き方への対応など、人材確保に向けた支援を力強く進めてまいります。
さらに、元気な県都づくりに向けて、山口都市核におきましては、現在、建替え整備を進めております新本庁舎を含む周辺エリアを、県都の顔にふさわしい、より魅力的な都市空間として形成してまいります。具体的には、第3期山口市中心市街地活性化基本計画に基づく中心市街地の活性化の取組をはじめ、まちなかウォーカブルの推進や、昨年の11月に県から採択いただいた、「持続可能なまちづくり集中支援事業」のもと、山口商工会議所の皆様方としっかりスクラムを組みながら取り組んでまいりたいと考えております。また、子どもや若者の新たな遊び場ともなります湯田温泉パークの整備や、大内文化ゾーンの再整備も鋭意進めてまいります。
次に、小郡都市核におきましては、新たなビジネスと交流の創出に向けた取組として、「KDDI維新ホール」を活用したビジネス支援やMICE等の誘致をはじめ、2025年大阪・関西万博を見据えてのJR山口線の利用促進や、新山口駅周辺の土地の高度利用に向けた市街地再開発事業への支援、さらには、支店や営業所等のオフィス機能の集積促進に向けた支援などに、取組んでまいります。
また、こうした取組にあわせまして、広域ネットワークの強化に向け、一般国道2号(台道~鋳銭司間)につきましては、山口商工会議所をはじめ、地元企業や自治会の皆様により設立されました民間期成同盟会の力強い後押しのもと、また、一般国道9号(益田市~山口市間)につきましても、沿線関係自治体等による要望活動をそれぞれしっかりと行うことで、人流、物流を支える幹線道路網の整備を促進してまいります。
こうした中、先月には、国立社会保障・人口問題研究所が、「2050年の地域別将来推計人口」を公表され、本市の推計人口が、2020年からの30年間で18.5%減少するとの見込みを示されましたが、この推計人口が少しでも上振れするよう、皆様方と共に、将来にわたり活力を維持していくための施策を積極的に展開し、将来にわたって安心して暮らせる元気な山口の実現に向けたまちづくりを、進めてまいりたいと考えております。」と挨拶がありました。

続いて、平屋隆之副知事、高村正大衆議院議員、杉田水脈衆議院議員、平林晃衆議院議員、江島潔参議院議員からご祝辞をいただいた後、祝宴に移り、盛会裡に終了しました。

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